睡眠時無呼吸症候群外来(SAS)

睡眠時無呼吸症候群とは(SAS:Sleep Apnea Syndrome)

 睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは睡眠中に呼吸が弱くなる、もしくは一時的に停止してしまうことで睡眠の質が下がり、日中でも強い眠気に襲われる状態を睡眠時無呼吸症候群と言います。

睡眠時無呼吸症候群の症状

 睡眠時無呼吸症候群を発症すると、睡眠の質が低下します。その結果、急激な眠気や倦怠感だけでなく様々な支障をきたします。仕事の能率が下がるだけでなく、自動車事故などの労働災害につながります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の代表的な症状をご紹介します。

寝ている間

  • いびきをかく
  • いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかきはじめる
  • 呼吸が止まる呼吸が乱れる、息苦しさを感じる
  • むせる
  • 何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
  • 寝汗をかく

起きたとき

  • 口が渇いている
  • 頭が痛い、ズキズキする
  • 熟睡感がない
  • すっきり起きられない
  • 身体が重いと感じる

起きているとき

  • 強い眠気がある
  • だるさ、倦怠感がある
  • 集中力が続かない
  • いつも疲労感がある

セルフチェック眠気評価(ESS:Epworth sleepiness scale)

以下の8つの状況での眠気を、0~3の4段階で評価します。
評価基準
0=決して眠くならない
1=ときどき眠くなる
2=しばし眠くなる
3=眠くなることが多い

  • 座って読書しているとき
  • テレビを見ているとき
  • 公の場で座って何もしないとき(観劇や会議など)
  • 1時間続けて車に乗せてもらっているとき
  • 状況が許す場合で、午後に横になって休息するとき
  • 座って人と話しているとき
  • アルコールを飲まずに昼食をとった後、静かに座っているとき
  • 車を運転中、交通渋滞で2~3分停止しているとき

合計点数が5点未満で日中の眠気少ない
     5~10点で日中の軽度の眠気あり
     11点以上で日中の強い眠気あり

睡眠時無呼吸症候群を起こしやすい要素として以下などの要因が挙げられます。

  • 肥満で首まわりに脂肪がついている方
  • 脳梗塞などにより呼吸中枢に異常がある方
  • 顎が元々小さい方
  • 舌が大きく喉が塞がってしまう方
  • アレルギー性鼻炎等で鼻づまりの強い方

睡眠時無呼吸症候群を示唆する症状に心当たりがある方は、いつでもご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

①CPAP療法
②マウスピース療法(対応可能な歯科医院と連携対応)
③外科療法

上記の3種類が主な治療法となります。

‣治療の流れ

①問診

 下記のような点に関して問診を行います。

問診項目

  • 睡眠時無呼吸症候群に直接関連するもの
    →いびき・無呼吸・日中の傾眠の程度・睡眠時無呼吸症候群の原因疾患・睡眠時無呼吸症候群の合併症など
  • 社会問題
    交通事故・ニアミスの有無・労災
  • 生活習慣
    飲酒歴・喫煙歴・常用薬の有無・睡眠時間と睡眠時のトイレ回数・起床時の爽快感・頭痛の有無
  • 職業歴
    現在の職業の内容、転職の有無と回数

②スクリーニング検査

必要に応じてメモリー付パルスオキシメーターを用いて夜間睡眠時の酸素飽和度(SpO2)を記録し、酸素飽和度低下指数(ODI:SpO2低下回数/時間)などの指標を得て睡眠時無呼吸症候群をスクリーニングします。

③簡易検査

パルスオキシメータ加え、睡眠評価装置により睡眠中の呼吸状態を検査します。

手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性を調べます。自宅でもできる検査なので、普段と変わらず仕事や日常生活をそれほど心配せずに検査することができます。


④ポリソフノグラフィー(PSG検査)

PSGは睡眠状態をトータルに評価する検査です。

睡眠1時間あたり、10秒以上の無呼吸もしくは5回以上の低呼吸が目安です。
無呼吸数と低呼吸数の合計を睡眠時間で割ることでAHIと呼ばれる数値が算出されます。
このAHIが30を超える場合は、重症の睡眠時無呼吸症候群が示唆されます。

‣検査の結果睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、治療に移ります。

‣治療方法の選択

①CPAP療法

マスクを介し気道内に陽圧をかけ、軌道の閉塞を防ぐことにより、無呼吸を取り除く療法です。
CPAP本体から鼻マスクを介して、あらかじめ設定した陽圧を気道へ送り気道を常に陽圧に保つことにより、気道の閉塞を防ぐ、いわば「空気の添え木」のような役割を果たします。


②マウスピース療法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)をマウスピース(歯科装具)で治療するケースもあります。スリープスプリントとも言われています。下あごを
上あごよりも前方に出すように固定させることで上気道を広く保ち、いびきや無呼吸の発生を防ぐ治療方法です。

③外科療法

睡眠時無呼吸症候群の原因がアデノイドや扁桃肥大などの場合は、摘出手術が有効な場合があります。
UPPPという軟口蓋(のどちんこ)の一部を切除する手術法もありますが、治療効果が不十分であったり、数年後に手術をした部位が瘢痕化してSASが再発することが少なくありません。


お心当たりのある方はお気軽にご相談ください。


このエントリーをはてなブックマークに追加